#Silhouette Extra Tale 改訂版 第4章「邪悪なる者」後編 !v29=3 !v35=1 !v5=1 !wait60 !mv中央公園 !bgmサスペンス !wait40 @131 はぁ……\sはぁ……\sはぁ……。 し……\sしまった……。 @800 ……。 @402 ……\s何これ? おじいちゃんじゃ……ない? @570 ホホホ……これは驚きました。 格闘しかできないと思っていましたが、 まさか、そんな攻撃もあったとは……。 楽しませてくれるじゃないですか……。 !wait20 !se(Action)学内歩き @800 @131 くっ……! @833 な、なんとか、追撃は\r[免,まぬが]れたが……。 もはや、それで精一杯か……。 !se(Action)跳ね @133 で、でも……やるしかないんだっ!! !wait20 @570 (……\sしかし、少々面倒ですね) (相手が祖父でないと気付かれては、  これ以上戦っても治療の効果は  期待できないでしょう……) (さて、どうしたものやら……) !wait60 !bgm @1 「……お父さん?」 @130 ……っ! @570 んっ……? !wait20 @402 ……。 !wait40 どうして……? おじいちゃんも、お父さんも…… 今は仕事に行ってるはずなのに……。 そのおじいちゃんが、ここにいて…… \sでも、それはお父さんで……。 !wait60 @404 ……っ! !se(Action)跳ね @0 @132 あっ……! @833 よ、よせっ……セトッ! !wait40 !bgm黄昏 @404 お……お父さんっ! \sお父さんなんですよね!? あの写真に写ってた…… 私のお父さんなんですよね!? 私のこと、覚えてますか!? \s私、あなたの娘の犬山セトです!! @800 ……。 @402 お父さん、もうこんな事やめてください! お父さんは、悪い人に 騙されてるだけなんです! だから……\sもうやめてっ!! これ以上、戦ったりしないで!! @1 相手が実の父親だと分かって、 もう黙っていられなかったんだろう……。 セトは、思いつく限りの言葉で 必死に説得を続けた……。 @830 ……。 @130 セト……。 !wait30 @1 ……あまりにも危険な行動だ。 でも、セトの必死な姿を見ていたら、 止めることなんてできなくて……。 僕たちは、ただ黙って それを見守るしかなかった……。 !wait40 @130 ……\sあっ。 !wait20 @800 ……。 @1 いや……僕たちだけじゃない。 よく見ると……\s操られているはずの ジェイクさんまでもが、セトを見つめたまま その場でじっと立ち尽くしている……。 これって……もしかして……。 @130 (……) !wait40 (ジェイクさん……) (セトの話……聞いてるの?) @1 だとしたら……このまま……。 !wait60 !bgm 「ホホホホホ……」 @131 ! @833 ! @402 ! @1 でも、それも束の間……。 僕の抱いた淡い期待は…… \s悪意に満ちた笑い声によって…… \s一瞬で……吹き飛ばされてしまった……。 !wait60 !bgmサスペンス @570 ……。 !wait20 そうですか……。 例の写真とやらは、もう ご覧になっていたのですね。 @402 えっ……。 @130 北条……。 @570 安心しましたよ。 父親の顔を知らないと踏んで 変装は解かないでおいたのですが、 知っているのなら話は早い……。 この方が、治療の効果も高まるでしょう。 @131 ……っ! @133 ま……まだ、そんな事をっ! !wait20 @570 ……\sさて。 もう少し観戦もしていたかったですが、 これ以上続けては彼の肉体が 持ちませんからね……。 戦いはお開きにして、そろそろ 次の段階に進むとしましょう。 @833 こっ、今度は何をする気だ!? @570 慌てなくても、すぐに分かりますよ。 あなた方にとっては…… 次が、最後のお仕事です。 @131 なんだって? @402 さ、最後って……。 一体、何を……? @570 私は何もいたしませんわ。 動くのは、あくまで彼ですから……。 !wait20 !se(Action)学内歩き @800 @400 ……っ! !wait60 !bgm @570 ……\s彼らを撃ちなさい。 !wait30 !se(Action)カチャッ @800 !wait10 !bgmなんだこれは @402 ……っ!? @132 なっ……! @831 けっ、拳銃だとぉぉー!? @570 精神的なショックを与えるには、 この方法が最も効果的ですからね。 さあ……よく、狙ってください。 !se(Action)跳ね @133 ク、クロウ、距離を取るんだっ!! 離れさえすれば、そう簡単には……! @570 おっと、そうはさせませんわ。 ……\s『ホールド』ッ!! !se(Action)シュビー !wait10 @132 がっ……! @831 し、しまった、体が……! @402 シシトさんっ! クロウさんっ! @132 こ、これは……! リス君が使った魔法と、同じ……! @570 的は大人しくしていてくださいな。 その方が……苦しむことなく 一瞬で楽になれますよ。 @833 くっ……まずいっ! 動きを封じられては、どうしようも……! !wait20 @570 ……\sよく見ておきなさい。 これから、自分の父親がする事を……。 !wait30 !se(Action)カチャッ @800 !se(Action)跳ね @402 お、お父さん……ダメッ!! !se(Action)ビシッ @800 !se(Action)ドゴン @401 きゃあっ!! @133 セトッ!! @570 おやおや、人の心配など している場合ですか? それとも……\s自分を心配しても 無意味と判断してのことでしょうか。 @131 ぐっ……。 @570 ホホホ……そんな顔なさらずに。 お望みとあれば……\s最後の言葉を 考える時間も差し上げますよ? 今までご協力してくださった…… せめてものお礼です……。 @133 だ……誰が、お前に協力なんかっ!! @570 ……\sそうですか。 なら、もう十分ですわね……。 !wait40 !bgm !wait30 どうも……\sお疲れ様でした。 @800 @831 @132 @402 ……。 !wait40 やっ……\sやめて……。 !wait40 !mvnil @1 \f[40]「やめてぇええぇぇぇー!!」 !wait80 @0 \f[12]「……セト?」 @402 ……えっ? @0 !mv !wait30 !se(Action)銃声 !wait20 @1 \f[40]「ぎゃあああぁぁぁーっ!!」 @0 !mv中央公園 !wait20 @130 ……っ! @833 なっ……! !wait40 @570 うっ……\sぐうっ……! なっ……\sなん、で……。 @1 もうダメだ……そう思った次の瞬間、 辺りに響き渡る一発の銃声……。 そして、僕たちが目にしたのは…… \s絶叫し、左腕を押さえながら崩れ落ちる 北条の姿だった……。 @833 こ、これは……! @130 ……。 !wait40 ジェイク……\sさん? !wait60 !bgmバトル01 @800 ……なるほど。 魔法とやらを使われなければ、 お前にも銃が効くらしいな。 @400 ……っ! @133 ジェイクさんっ!! @833 正気に戻ったのか!? @570 そ、そんな、バカな……! 私の魔法を、自力で破るなんて……。 @130 クロウ、そんな事ってあるの? @830 相手に何らかの制約を\r[強,し]いる魔法は、 対象者の意志の強さによって 効果も変わるからな。 強い意志の持ち主であれば…… 魔法にかかりにくく、持続時間も短い。 おそらく、セトの説得によって、 その強い意志が呼び覚まされた 結果なのだろう……。 @131 僕たちにかかった『ホールド』は そのままなのにね……。 @833 それを言うな、奴の魔法は 確かに強力なんだ。 これだけ高度な魔法を連発しながら 平然としていられる魔法使い、 滅多にいやしないぞ……。 @130 ……。 ジェイクさん、そんな奴の魔法を 破っちゃったんだ……。 !wait20 @134 ……。 すごいや……。 !wait20 @400 ……\sお父さん? ホントに……お父さんなの? @800 ……。 !wait40 ああ……\sそうだ。 写真よりだいぶ老け込んでいるが…… 正真正銘、お前の父親だ……。 @402 ……。 おっ……。 !wait40 !se(Action)跳ね @1 「お父さぁぁーんっ!!」 @800 セト……。 @402 お父さん……お父さん……。 @800 ……。 心配させて、すまなかったな……。 パパは……もう、大丈夫だぞ。 @570 ……\sありえない。 単なる下級魔族ごときが…… \s何故、私の魔法を破れるんです!? こんな、バカな話…… あってたまるものですか!! @800 ……最初にも言ったはずだ。 俺がいる限り、キサマなんかの 好きにはさせんとな……。 娘を悲しませた代償は高くつくぞ、 覚悟しろ……。 !wait60 !bgm @1 \f[16]「お黙りなさい……」 @800 ……なに? !wait20 @570 ……。 !wait40 許しませんよ……。 下級魔族の\r[分際,ぶんざい]で、私を ここまでコケにするだなんて……。 治療など、もう関係ありません……。 !wait20 !se(Shooting)ショット !wait10 !se(Shooting)ショット !wait10 !se(Shooting)ショット !wait8 !se(Shooting)ショット !wait8 !se(Shooting)ショット !wait8 !se(Shooting)ショット !wait6 !se(Shooting)ショット !wait6 !se(Shooting)ショット !wait6 !se(Shooting)ショット !wait4 !se(Shooting)ショット !wait4 !se(Shooting)ショット !wait4 !se(Shooting)ショット !wait4 !se(Shooting)ショット !se(Action)シュビー !wait3 !se(Action)シュビー !wait3 !se(Action)シュビー !wait3 !se(Action)シュビー あなたは……\sここで消えなさい。 !se(System)遭遇 !wait15 !se(Action)ジュゴー !se(Shooting)撃破B !wait20 !bgm緊迫状況 @401 うわっ!! @132 おわっ!! @800 なっ……! @1 突然、北条の周りから\r[溢,あふ]れ出した 不気味に輝く黒い光……。 その瞬間、体中に寒気が走って…… 何かが突き刺さるような感覚に襲われた。 @132 なっ……なんだよ、あれ!? あれも魔法だっていうの!? @833 な、なんて\r[禍々,まがまが]しい魔力なんだ……! !wait10 @402 ……うっ! @830 ……っ! @133 セ、セトッ!? @800 どうした!? @402 いっ、息が……。 息が……詰まりそう……。 @800 くっ……! !wait20 !se(Action)カチャッ やめろーっ!! !se(Action)銃声 !wait5 !se(Action)銃声 !wait5 @570 ……\s『結界』。 !se(Action)シュビー !wait8 !se(Action)バリア音 !wait10 !se(Action)バリア音 !wait5 @800 くそっ、ダメか……! @133 それより、早く逃げてっ!! アイツの近くにいちゃダメだっ!! @570 逃がしなんてしませんよ……。 !wait30 \f[40]『分解』ッ!! !se(Action)シュビー !wait12 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)ジュゴー !se(Action)爆発音 !wait5 @833 なっ……! @402 ……っ! @132 くっ……黒い『波動』ッ!? @1 北条の手から放たれたそれが、 すごいスピードで二人に迫っていく……。 そして……。 !wait15 !se(Action)跳ね @800 \f[32]セトッ!! !se(Action)ドゴン @401 わっ!? @130 ……っ! @133 ジ……ジェイクさんっ!? @402 お、お父さん……! @831 いっ、いかん……ダメだっ!! @800 \f[40]うおおぉぉぉぉーっ!! !bgm !mvnil @0 !mv !wait30 !se(Action)雷光 !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B !wait4 !se(Action)爆発音 !wait100 !mv中央公園 !bgmサスペンス !wait60 @570 ……\sふうっ。 私としたことが…… 少々、やりすぎましたね……。 @402 あっ……あぁ……。 そん……な……。 @132 ジ、ジェイクさん……。 @1 北条の放った黒い『波動』は、 逃げ遅れたジェイクさんを飲み込み 直後に大爆発……。 後には……舞い上がった大量の 砂煙だけが残されていた……。 !wait20 @570 全く、\r[忌々,いまいま]しい下級魔族め……。 私を怒らせただけでなく…… 危うく、彼女まで巻き込んでしまう ところでしたよ……。 まっ、身を\r[挺,てい]して守ってくれたことは 感謝すべきでしょうけどね……。 @130 ……っ! @133 こ、こいつ……\s悪いのは全部 そっちの方じゃないか!! @570 彼が私の指示通りに動いていれば こうはならなかったんですよ。 なのに……私に逆らった\r[挙句,あげく]、 不愉快極まりない発言ばかりして……。 ……本当なら、最後の行為を 感謝したくもありませんね。 @133 自分勝手なことばかり言うなっ!! ジェイクさんは、お前のためなんかに セトを\r[庇,かば]ったんじゃないっ!! なのに、お前は……! !wait60 !bgm @1 \f[16]「全くだ……お前に感謝されては死んでも死にきれん」 @130 ……っ! @400 ……えっ? !wait40 !se(Action)学内歩き !wait40 !se(Action)学内歩き !wait60 @802 ……。 @1 聞き覚えのある声がした直後…… 晴れていく砂煙の中から浮かんできた 一つの人影……。 ジェイクさんは……無事だった…… \s何故か全裸になってたけど……。 @133 ジェイクさんっ!! @402 お父さんっ!! @802 ……こけおどしのつもりか。 銃や服だけ消してしまうとは…… ふざけた魔法もあったものだな。 @131 ホントにね……。 見た目はすごかったけど…… 誰かさんのパンツを消す魔法と いい勝負だよ……。 アイツ……実は、そんなに 強くないんじゃ……? !wait10 @833 ……。 @130 ……\sクロウ? !wait20 @802 ……\sどうした? もう……何も撃ってこないのか? @570 ……。 @802 ……。 !wait40 ならば……\s今度は、こちらから行くぞ!! !se(Action)跳ね !wait10 !bgm../se/(Action)学内歩き !wait10 !bgs../se/(Action)学内歩き @1 そう言うと、ジェイクさんは丸腰のまま 北条に向かって駆け出した……。 !wait60 !bgm !bgs !mvnil @0 !mv !wait10 だけど……。 !se../bgs/(環境)心拍 !mv中央公園 !mv\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx @802 ……っ!? !se(Shooting)撃破A @130 ……っ! @400 ……えっ? @1 突然、ジェイクさんは何もないところで 派手に転んでしまった……。 !wait20 @802 ぐっ……俺としたことが……。 @402 お、お父さん……? @802 心配いらん、これくらいなんとも……。 !wait30 !se(Action)ドゴン がっ……! !se(Action)跳ね @402 ち、ちょっと……お父さんっ! @802 くっ、くそっ……! 急に、全身の力が……。 @402 な、なんで……。 !wait40 @400 ……っ! @802 ……どうした、セト? @402 ……\sお父さん。 そ、その体……。 @802 から……だ……? !wait30 なっ……!? @132 あっ……! @1 その時、僕たちが見たもの……。 それは……\s\r[全,・]\r[身,・]\r[が,・]\r[透,・]\r[け,・]\r[始,・]\r[め,・]\r[て,・]\r[い,・]\r[る,・]、 \sジェイクさんの姿だった……。 !wait60 !bgm別れ @802 こ……これは……。 @402 ……\sウソでしょ? こんなの……冗談ですよね? @833 ……。 やはり、か……。 @133 クロウ、一体これは……! @830 ……禁呪、『分解』。 本来、強力な魔物を倒すために 編み出された魔法が、その危険性ゆえ 禁呪になったとされるものだ……。 まさかとは思っていたが…… この効果、もはや間違いあるまい。 @131 き、危険って……。 @833 あの魔法に触れたが最後…… 全ての物体は文字通り分解され、 跡形もなく消滅する……。 ドッペルゲンガーに戻ることも無い…… \sもう、完全に手遅れだ……。 @132 なっ……!? @570 そういう事です。 間もなく……彼という存在は この世界から消えてなくなります。 影も形も残さず……永久に……。 @402 そ……そん、な……。 @133 北条、お前はぁぁ……! @570 私を怒らせた罰ですよ。 さて、もう邪魔も入りませんし…… \sゆっくり傷の治療をするとしましょう。 その間、彼に悔いの無い別れでも してあげてくださいな……。 @132 こ、こいつ……! !wait20 @802 ……。 !wait40 ふっ……。 どうやら、嫌な予感が 当たってしまったようだな……。 神の奇跡も……ここまでか……。 @402 お父……さん……。 やっと……\sやっと、会えたのに……。 こんなの……\sこんなの あんまりですよ!! ねぇ! ウソって言ってよ! \s\f[32]お父さんっ!! @802 ……\sセト。 @402 ……? @802 ……。 最期に、一言でいい……。 一言だけ……\sパパと、呼んでくれないか? @402 えっ……。 @833 ……はっ? @131 (ジェイクさん、あなたって……) !wait60 @1 「……イヤです」 @130 ! @802 ……えっ? !wait20 !se(Action)跳ね @404 イヤです! 私……\s絶対に言いません! 頼まれたって言うもんですかっ!! @802 セ、セト……? @404 言わないって言ったら言わないんです!! !wait40 @400 ……。 だって……。 !wait60 @402 ……\sだって。 最期なんかじゃ……\s\f[20]ない……\s\f[16]もん……。 @131 あっ……。 @802 ……。 !wait40 ふぅ……。 やはり……俺は父親失格だな……。 ……すまない、セト。 お前には、ずっと辛い思いばかり させてしまった……。 今更、許してくれとは言わない…… \sただ……強く生きてくれ……。 !wait40 !se(Action)跳ね @0 @802 ……セト? @1 「……」 !wait40 「パパ……\sお願い……」 「お願いだから……\sどこにも行かないで……」 「私……\sぐすっ……\sなんでもするから……!」 @802 ……\sどこにも行ったりしないさ。 俺はずっと同じ場所から、 いつでもセトを見守っている……。 だから……泣くんじゃない……。 @1 「───ッ!」 @130 ジェイクさん……セト……。 !wait40 @131 ……\sくそっ。 !wait20 @1 何もできない自分が悔しかった……。 こんなに近くにいるのに…… また、どうする事もできない……。 「あの時」と同じことの繰り返し…… \sちょっと違うのは、別れを告げる時間が 残されてるってことだけ……。 ほんの\r[僅,わず]かな時間だけど…… \sそれが、あまりにも残酷に思えた……。 !wait60 !se(Action)ミス @0 スカッ…… @402 あっ……! @130 ……っ! @802 ……。 !wait40 時間の……\sようだな……。 少しの間……\sお別れだ……。 @402 パ、パパ……待って……! @133 ジ……ジェイクさんっ! @802 ……村上シシト。 もう一度だけ……\s\n[2]言\n[2]わ\n[2]せ\n[2]て\n[2]…\n[2]…\n[2]く\n[2]れ\n[2]…\n[2]…\n[2]。 セ\n[2]ト\n[2]を\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]た\n[2]\n[2]の\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]む\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]。 !wait40 !bgm !se(Action)ジュゴー @260 @402 @132 @831 @1 そう言い\r[遺,のこ]して、ジェイクさんの姿は、 完全に消えてなくなった……。 @131 ジェ……。 !wait30 @132 \f[40]ジェイクさぁぁーんっ!! @402 ……。 @833 くっ……! !wait40 !se(Action)学内歩き !wait40 !se(Action)学内歩き !wait60 @570 ……おやおや。 まさか、傷の治療が終わるまで 消えずに残っていたとは……。 呆れる程のしつこさですわね……。 @830 ……っ! @133 ほっ、北条……! @570 さて、結果的には治療道具を一つ 失ってしまったワケですが……。 仕方ないので……あなた方には もう少しお付き合いしてもらいましょう。 @833 ぐっ……! @133 だ、誰が、お前なんかに……! @570 ホホホ……それはそれで結構。 あなたがどう思ったとしても…… 勝手に利用させてもらいますからね。 まあ、寿命が伸びたと思って……。 !wait40 !se(Action)学内歩き !wait3 !se @1 「……さん?」 @130 ……っ! @830 ……っ! @570 ……んっ? !wait40 @402 ……。 !wait40 とう……\sさん……? !wait40 !mvnil !bgm../bgs/(環境)心拍 @1 \c[4]「父さん……しっかりして!」 \c[4]「早く、ここから逃げないと……!」 \c[3]「……私は、もうダメだ」 \c[3]「お前たちだけで、早く逃げなさい……」 \c[4]「そんな事できないよっ!!」 \c[4]「姉さん、どうにかしてっ!!」 \c[2]「わ、分かってるけど……!」 \c[2]「こんなに傷が深くちゃ、回復に時間が……」 \c[3]「私に構うなっ!! 早く行けっ!!」 \c[2]「で、でも……!」 !se(Action)学内歩き \c[5]「おっと……逃がしゃしねぇぜ」 \c[5]「親子三人、仲良く眠らせてやるよ……」 \c[2]「あっ……」 !se(Action)跳ね \c[3]「させんっ……!」 !se(Action)バリア音 \c[5]「ちっ、魔力の尽きた死に損ないが……!」 \c[4]「と……父さんっ!!」 \c[3]「行けっ!! モタモタするなっ!!」 \c[4]「ヤ……ヤダッ!!」 \c[4]「父さんも、一緒に逃げてっ!!」 \c[2]「……っ!」 !se(Action)跳ね \c[4]「えっ……?」 \c[2]「……行きましょう、リ───」 \c[4]「ね、姉さん……何言ってるの!?」 \c[4]「このままじゃ父さんが……!」 \c[2]「父さんの気持ちを無駄にする  ワケにいかないでしょ!!」 \c[2]「私だって辛いわよ……\sでも、分かって……!」 \c[4]「……」 \c[4]「姉さん……」 !wait30 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破A \c[3]「ぐっ……!」 \c[4]「あっ……!」 \c[2]「……っ!」 \c[5]「これでトドメだっ!!」 \c[2]「み……見ちゃダメッ!!」 !wait20 !se(Shooting)撃破B \f[32]\c[3]「ぐわああぁぁぁぁー!!」 \c[4]「父さぁぁーん!!」 @0 !mv中央公園 !wait20 @402 うっ……。 !wait10 !mvnil @1 \c[2]「ち、ちょっと、───ト!?」 \c[4]「父さんっ!! 父さんっ!!」 \c[3]「……」 \c[5]「くっくっく、無様なもんだ……」 \c[5]「必死で逃がそうとしたのに、逃がす方が  戻って来ちまったら意味ねぇよな……」 \c[5]「父親想いのいい娘じゃねぇか、おい……」 \c[2]「くっ……!」 \c[4]「と……とう、さん……」 \c[5]「そう寂しがんじゃねぇよ……」 \c[5]「すぐ、同じ場所に送ってやるぜ……」 !se(Action)跳ね \c[2]「い……妹に手を出さないでっ!!」 \c[5]「んっ、やる気か?」 \c[5]「女子供だからって\r[容赦,ようしゃ]はしねぇぞ……」 \c[4]「……」 @0 !mv中央公園 !wait20 @402 うっ……うあっ……。 @133 セ、セトッ!! どうしたんだ!? !wait10 !mvnil @1 \c[5]「……っ!?」 \c[2]「えっ……?」 \c[5]「な、なんだ……この魔力!?」 \c[5]「こんな……\sこんなの聞いてねぇぞ!?」 \c[4]「……」 \c[2]「……─セ──?」 \c[5]「テ、テメェ……!」 \c[5]「一体、こいつは……!」 \c[4]「……」 \c[4]「とう……さん……」 \c[5]「……あん?」 @0 !mv中央公園 !wait20 @402 あっ……ああぁ……。 !wait10 !mvnil @1 \c[4]「父さんが……父さんが……」 \c[5]「ちっ、このガキ……\s脅かすんじゃねぇ!!」 !se(Action)ミス \c[2]「や、やめっ……!」 !wait12 !se(Action)雷光 \c[5]「うおっ!?」 \c[2]「なっ……!」 \c[4]「……」 !wait60 !bgm \c[4]「うっ……」 \c[4]「うっ……\sうあっ……」 \c[4]「あっ……\sああぁ……」 !wait60 @0 \f[40]「うわぁああぁぁぁーっ!!」 !se(Action)爆発音 !se(Action)ジュゴー !v5=0 !mv中央公園 @132 うわっ!! @831 なっ!? @570 こ、これは……! !wait30 !bgmタイトル画面 @1 その光景に、僕は目を疑った……。 突然、叫び声を上げたセト…… \sそれと同時に、周囲へと放たれた \r[眩,まぶ]しいくらいの白い光……。 薄暗かった公園が一瞬で明るくなって、 風も吹いてないのに体が吹き飛ばされそうな 気持ちになってくる……。 何度も体験した、不思議な感覚…… \s北条やリス君のものとは少し違うけど、 他に説明のしようがない……。 それは……\sセトの放つ魔力だった……。 @570 おっ、おおぉ……! @833 な、なんという事だ……。 まさか……これ程とは……。 @130 ……。 !wait30 光が……\s昇っていく……。 @1 溢れ出した白い光は一本の柱となって、 まっすぐに上空へと駆け上る……。 そして、そのまま北条の張った 『隔絶』の壁まで到達し……。 !wait40 @0 !mvnil !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !mv中央公園 @1 \r[轟音,ごうおん]と共に、それを突き破った……。 @130 ……。 !wait60 @1 どのくらい空を見上げていたんだろう……。 いつの間にか、肉眼では見えなくなるくらいの 場所まで行ってしまった、白い光の先……。 そのうちに、駆け上る光の柱も だんだんと細くなって……。 !wait40 !mvnil !se(Action)シュイーン !v5=1 !mv中央公園 程なく……白い光は完全に消えてなくなった。 @130 ……。 !wait40 @1 再び訪れる静寂の時間……。 『隔絶』の破れ目からは、白い光と 入れ替わるように日の光が差し込んで、 中が少しだけ明るくなった……。 ……。 そして……。 !wait40 @400 ……。 @1 差し込む光に照らされながら…… セトは、まるで何事も無かったような顔で その場に立ち尽くしていた……。 @130 ……。 !wait40 セト……。 その……大丈夫? @400 ……。 !wait60 !bgm \r[違,・]\r[う,・]\r[よ,・]……。 @131 ……っ!? @1 ……あれっ? 僕……何か聞き間違いでもした? @131 い、今……なんて……。 @400 何度も言わせないでよ。 私、「あの子」とは違うって言ったの。 @131 あ……あの子……? @833 ど、どういう事だ……? @131 ……。 !wait40 @130 ……っ! @1 ……待てよ。 この妙な感覚と、セトの雰囲気……。 確か、あの時も……。 !mvnil @0 !mv !wait40 !mv倉庫街 !wait20 @130 ……。 リス君じゃないとしたら……。 一体……これは……。 !wait40 !se(Action)学内歩き @1 スタスタ @130 えっ……? !wait30 !v35=2 @400 ……。 @130 ……\sセト? @400 離れていて。 @130 ……っ! !se(Action)跳ね !mvnil @0 !mv !wait40 !mv中央公園 !wait20 @130 ……\sまさか。 あの夜、重傷だった冬村さんの傷を 魔法で治してくれたのって……。 !v35=1 @400 ……そうだよ。 あれは……私がやったの……。 @130 ……。 !wait40 だとしたら……。 君は……一体、誰なの? @400 ……。 !mvnil @0 !mv !wait80 @1 「……」 !wait60 「私は……\s\r[リ,・]\r[セ,・]\r[ッ,・]\r[ト,・]……」 「この子の……\s\r[本,・]\r[来,・]\r[の,・]\r[姿,・]だよ……」 !wait100 @0 !mv \>  \ \